研究活動の紹介
日本中世の都市史、政治史。鎌倉幕府論、中世の武士団のあり方の研究
日本中世史、中でも主に鎌倉時代の研究をしています。鎌倉幕府の成立によって生じた幕府の国家的な位置づけとその変化、滅亡の理由といった大きな歴史から、都市鎌倉に住まう人々の生活の様相といった小さな歴史にも興味をもっています。また、都市鎌倉で北条氏をはじめとした武士達の館がどこにあったのか、その位置がどのような意味をもつかという研究も進めています。さらに、鎌倉における多くの寺院がもつ意味などにも注目しています。鎌倉という都市と、鎌倉幕府、幕府の中枢を握った北条氏権力の展開、中世武士団の都市鎌倉との関わり、といったことを主要なテーマとして研究しています。学生時代に鎌倉で発掘をしていたこともあり、考古学にも興味をもっています。近年は、鎌倉幕府滅亡後の南北朝時代以降における、鎌倉を中心とした関東の政治情勢などにも挑戦したいと考えています。
ゼミの紹介
中世という時代のもつ独特な世界を当時の人々になった気持ちで解き明かしていく
鎌倉幕府が編纂したといわれる『吾妻鏡』の輪読をまずはおこないます。その次に、ゼミの学生の卒業論文に関わる論文を読んで要約をしていきます。その発表をもとに、その論文のどこに問題点があるのか、あるいはその成果と課題は何かといったことをゼミ生で討論しています。