都の新たな戦略の策定に向け食品ロス削減策を3ゼミ合同で検討しました

経済学科 講師 赤石 秀之
経済学科 教授 佐藤 恵
経済学科 准教授 柴田 怜

政経学部経済学科の赤石秀之専任講師、佐藤恵教授、柴田怜准教授が担当する基礎ゼミナールに所属する学生が「東京都の新たな戦略の策定に向けた大学生とのワークショップ」に参加し、東京都の食品ロス対策の未来について話し合いました。
3つの基礎ゼミナールでは、今年度食品ロス削減を目的としたフードシェアリングサービスの普及と、それによる地域活性化を目指した産学連携の教育プロジェクト「フードシェアリングシティを構想せよ!ミッションin国士舘大学」を実施しており、東京23区の食品ロス削減への取り組みの調査を通じて、新しい解決策の提案を検討しています。
一方、東京都は今年8月公表の「『未来の東京』の実現に向けた重点政策方針2024」を基に、今後、新たな戦略を策定予定です。 同方針に関連して、3ゼミは、都の政策立案プロセスを疑似体験しながら、2050年の食品ロス発生量実質ゼロに向けた提言をすることを目的としました。

ワークショップは都の担当者も交えて9月から10月にかけて3回にわたり行われました。1回目で都の長期計画と食品ロス対策の現状を理解した後、2回目にはゼミごとに、市民、事業者、政策担当者という異なる視点で食品ロスの課題と解決策を検討しました。その上で、10月16日に3ゼミ合同ワークショップを実施し、家庭、小売業、飲食業、そしてフードテックといった多様な視点から、未来の食品ロス対策について議論しました。

各グループからは、少子高齢化などの影響で将来起こりうる課題を予測した提案や、食品廃棄物の課題についてAIの導入により管理を適正化する策、また新たな領域でのフードシェアリングの提案、事業者への助成や罰則、認定証の発行など、さまざまな視点からの斬新なアイデアが発表されました。

学生らのアイデアを聞いた東京都政策企画局計画調整部大学連携担当課長の吉田一喜氏は「大学生目線での新たな視点やアイデアがあった。食品ロス以外にも、身の回りでは社会課題解決への多様な取り組みが行われている。普段の生活から意識を高め、東京都、そして日本を担う一翼になってほしい」と述べました。

都職員を交えて議論する学生ら
各グループの発表を熱心に聞く学生と都職員ら
東京都政策企画局の吉田氏