ブックタイトル国士舘史研究年報第7号
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国士舘史研究年報第7号
銃剣道部の揺よう籃らん129感ずるに至りました。また、昔の武士は、生活は貧しくとも常に模範的な生き方を心掛ける努力を怠らなかったという清貧の美徳があったことを知りました。振り返れば、かつて教えを戴いた昭和三〇年代の小学校?中学校の先生方は質素な背広を着て、袖の辺りがすり切れたワイシャツであったのを思い起こします。そして、怖い存在であり、しかしながら実に熱心に私達を教育して下さった姿を忘れることが出来ません。昔、人間的に成長を遂げた人は、むしろ華美な身なりや高価な物に拘こだわらない様になるものであると教えられたことを思い出し、やっとその真意が掴めたような気持がしております。「凡およそ人と為る要は、修徳達材なり」。今、その言葉の意味を沸々と噛みしめる者です。そんな甲斐もあって昭和五四年三月二〇日晴れて卒業式の日を迎えることが出来ました。卒業式が終わり、吹奏楽部が奏でる「蛍の光」のメロディーが流れる中、会場の自席でいつまでも立ち上がらずに、手拭で顔を押さえる自分自身の姿がそこにありました。大学卒業後、学校法人国士舘に奉職することになりました。銃剣道を錬磨することで道を知り、自身の行動が国家と関わりあることを悟り、大学職員としての仕事や平成28 年1 月13 日 銃剣道部寒稽古(左側筆者)