高度な研究とユニークな内容を誇る本研究所は、昭和51年3月に大学直属の附置研究所として町田キャンパス内に設立されました。昭和44年、文学部史学地理学科東洋史学専攻の藤井秀夫教授(初代所長)が西アジア踏査中に、イラク西南沙漠地方を訪ねたことがその契機でした。平成18年3月には世田谷キャンパス内に実験室、作業室、収蔵庫を併設した展示室も竣工しました。現在研究所には、教授2名の他、職員が在籍し、また学外の各分野第一線の研究者の方々に特別研究員として協力をいただいています。
研究所の目的は、イラクを中心としたユーラシアの古代文化を解明することにあり、フィールドワーク?共同研究?学際研究?国際交流を通して、新たな学問の構築を追及しています。研究成果は年1回刊行される紀要「ラーフィダーン」やその他多くの出版物を通じて公表し、海外学会においても高く評価されています。
また、研究?教育機関の役割として、平成18年度に設置された大学院グローバルアジア研究科において、文化遺産分野(メソポタミア考古学、文化遺産学)の教育に力を注いでいます。加えて日本西アジア考古学会等、学会活動を推進し、興味を示す学生に常に開かれた研究所を目指しています。
(所長 小口 和美)