学校法人国士舘の中長期事業計画を公表します。この中長期事業計画は、2025年度から2029年度までに本学園が取り組むべき課題と、それを実現するための目標と施策を示すものです。


2025?2029
第3次中長期事業計画

学校法人国士舘第3次中長期事業計画達成に向けて

現代社会の急激な変化の中で、私学の在り方にも大きな質的な変革が求められています。本学園は過去10年2期にわたり、法人と教学が一体となって、それぞれの時代に対応する中長期事業計画を策定し、設置する大学、大学院及び高等学校?中学校の学園改革を多岐にわたって推進してまいりました。この間、未曾有のコロナ禍の発生により、人々の生活、行動が長期にわたり抑制かつ制限され、その進捗にも影響を受けましたが、全学園挙げての取り組みにより、多くの重点事業目標を達成することができました。

本学園は、改革の成果を更に進展させることを目標に、第3次中長期事業計画の策定委員会を黄金城电子游戏_澳门黄金赌城-【唯一授权牌照】5年9月に発足させました。当該策定委員会は、本法人及び教学組織の役員、管理職等からなる20人で編成され、これに併せて当該事業計画の具体的策定を担う作業部会を設置して協議を重ねてまいりました。その中で、変革を求められる大きな要因として、第1に、わが国の少子化、とりわけ就学適齢人口の急速な減少、第2に、ICT、IoT、AI、DX等の著しい進展、そして第3に、頻発?激甚化する自然災害を挙げています。これらに対する取り組みの遅れは、本学園の教育環境及び経営の安定をも揺るがす程の明確なリスクであると認識しております。加えて、黄金城电子游戏_澳门黄金赌城-【唯一授权牌照】4年10月に本学園は、世田谷キャンパス校舎5棟の建て替えを中心とする「国士舘キャンパス環境整備計画」の推進を決定し、すでに基本構想をまとめ、基本計画の最終段階に及んでおります。このため、当該事業計画の事業目標の策定に当たっては、キャンパス環境整備計画の方針と連動した内容としています。その根底には、本学園の使命とする建学の精神、ミッションを再確認するとともに、これまでの事業計画の達成度を精査したことがあります。今後の発展への新たなビジョンとして、重点事業及び具体的な取り組みを行動目標に掲げ、事業達成に向けての目標数値及び達成期限を設定しています。

今日、私学は、これまで経験したことのない環境変化の時代にあります。本学園が、さらに成長し、進むべき方向を、当該事業計画は詳細かつ的確に示しています。当該事業計画の実現は、本学園の存在意義、社会的価値、そして私学における地位を確立するという意味を持っております。同時に、本学園が次世代のリーディングキャンパスと銘打ち、将来の100年の試金石として推進する国士舘キャンパス環境整備事業計画とあいまって歴史的意義をも有します。時代は、本学園の特色あふれる独自教育とこれに育まれる多くの人材を必要としています。それに応えるために、本学園組織が一体となり、掲げた目標をしっかりと共有することによって、学校法人国士舘第3次中長期事業計画を遅滞なく遂行してまいります。

学校法人国士舘 理事長 瀬野 隆
※黄金城电子游戏_澳门黄金赌城-【唯一授权牌照】7年(2025)3月掲載

学園のミッション

「世のため人のために尽くしうる有為の人材の養成」

本学において、建学より一貫して掲げてきた「世のため人のために尽くしうる有為の人材の養成」という精神の下に、時代のニーズに合致した本学独自の特色ある質の高い教育、教育的付加価値を学生?生徒に提供していきます。そして、次に示すビジョンを実現し、地域社会に貢献する心身ともに健やかな人材"国士"を輩出するための教育環境を整備します。

学園のビジョン

本学園は、これまで築き上げた歴史と伝統、そして本学園を形成する大学、大学院、高等学校及び中学校が積み重ねてきた多くの教育成果に加え、第1次中長期事業計画(2015~2019)から推進してきた防災に関する取り組み、第2次中長期事業計画(2020~2024)に掲げたハード/ソフト両面の事業を継続実行し、さらに高みを目指した目標を達成します。そして、当該中長期事業計画(2025~2029)では、激動激変する現代社会の中で、次世代を担う学生?生徒が学びたい、身につけたい教育を提供し、これに対応する教育環境の構築を目標に、以下の項目をビジョンに掲げます。

Ⅰ 社会の進展に応じた教育環境の整備

社会環境の変化と社会的なニーズを捉え、あらゆる学問分野の発展に即した教育研究活動の展開を可能にする環境を整備します。また、社会の負託に応える「場」の創出を目指し、学生?生徒を中心にキャンパスに集う人々が健康的で快適に過ごすことができる学修環境を整えます。

Ⅱ 教育?研究活動の推進

ICT活用やDX導入等により教育研究の高度化を図るとともに、学生?生徒に教育的付加価値、学際的な能力を提供する実践教育及び育成プログラムを編成します。また、大学院生や若手研究者への支援を推進し、新たなイノベーションを創出し得る教育環境、研究設備を整え、急速な社会と時代の変化に適応する持続可能な研究支援体制を強化します。

Ⅲ 地域?社会との連携と貢献

本学園の人的?知的資源を活用した地域自治体及び産業界との連携を促進し、教育研究に関する情報、生涯学習の場や機会を提供するとともに、目標として掲げる防災拠点の構築を通して、本学園を広く開放し、地域社会の課題解決と発展に寄与します。

Ⅳ 国士舘ブランドの拡充

警察官、消防官、救急救命士などの高い使命感を持つ公務員や、初等中等教育界における優れた教員、武道?スポーツを通じた選手?指導者の育成、輩出など、本学独自の教育成果によるブランド力をさらに高めるとともに、本学が推進する防災教育、データサイエンスをはじめとする多彩な学問分野での教育研究活動と実績を多様な手法を用いて可視化し、時代の要請に応じた新たな価値の創出を図ります。

Ⅴ 経営基盤の強化

学生?生徒に人間的成長と教育的付加価値を提供する教育体制の下、広く選ばれる学園であることにより学生?生徒の入学?収容定員を安定的に確保します。また、予算配分の最適化と多様な財源の確保により収支バランスを維持し、事業活動収支を継続的に黒字化することで経営基盤の強化を図ります。