次世代の教育研究の地平を拓く国士舘

学校法人国士舘 理事長

瀬野 隆

せの たかし

パラダイム?シフトともいえる教育環境の大転換期の今日にあって、教育はいかにあるべきか問われています。学びたい者が、学びたい所で、学びたい事を学ぶことができる、という根源的で普遍的な学びの願望を、教育機関は、あらためて考え直さなければなりません。
創立以来108年、教育機関としてどうあるべきかを国士舘は問い続けてまいりました。
創立者柴田德次郎先生は、地域住民に働きながら学ぶ夜間の学校を設置し、強い身体と高い志を持った人材を育てようと発意しました。学校法人国士舘は、この創立の原点に立って、現代社会においては、教育機関としての社会に対する役割と責任を果たそうと努めております。国を思い、社会を支え、人を救うことのできる、強くてたくましい人材を、時代を超えた国士と捉え、その「人財」 の養成を教育研究の目的に掲げております。健全な心身の 育成のためには武道?スポーツを、社会的な要請に応えるためには防災?救命を柱として、国士舘は政治経済?体育?理工?法律?文学?21世紀アジア?経営の各分野で教育研究に取り組んでおります。また、数理?AI?データサイエンスや副専攻制導入、防災士?ドローン操縦などの取得資格の充実も図っています。
激化する自然災害と戦後の国際秩序の変貌、そして社会の格差と分断の深刻さが進行する中で、国士舘の教育機関としての評価とその必要性は、ますます高まってきております。この社会の負託に応えるために、本学園は第3次中長期事業計画を策定し2025年度~2029年度まで5カ年のビジョンを示し目標の達成を指標化しました。
計画の中軸に置くキャンパス環境整備事業は、「次世代のリーディングキャンパス~ KX(国士舘トランスフォーメーション)」をコンセプトとして学園関係者の総意を結集した7つのテーマ「学生ファースト」「スマート」「防災」「サステナブル」「ヘルシー」「地域連携?社会協創」「インクルーシブデザイン」を掲げ、完工を10年後に据えたトータルプランです。2025年度より新棟の建設など整備が本格化します。
人間教育を重んじ、社会から強く要請される学園として、国士舘は教職員?学生生徒が一丸となって教育研究?社会貢献に努めてまいります。現代の国士の一人であった故大澤英雄前理事長が目指された「次世代の教育研究の地平を拓く」ことを実現するべく、後任を拝命した者として全力を尽くす所存です。

略歴

  • 1944年京都府生まれ
  • 1967年国士舘大学政経学部卒業
  • 1972年国士舘大学大学院経済学研究科博士課程修了、2005年博士(経済学)(国士舘大学)
  • 1972年国士舘大学政経学部助手
  • 1986年政経学部教授
  • 1995年政経学部学部長(1999年まで)
  • 1997年教務部長(2003年まで)
  • 1998年日本経済政策学会関東部会理事
  • 2003年学校法人国士舘評議員および常任理事
  • 2008年独立行政法人大学評価?学位授与機構国立大学教育評価委員(2009年まで)
  • 2008年財団法人日本高等教育評価機構評価委員(2011年まで)
  • 2014年公益財団法人日本高等教育評価機構理事
  • 2025年
    2月
    学校法人国士舘理事長に就任
  • 2025年
    3月
    日本私立大学協会理事