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2025.02.10

本田康裕教授の最終講義が行われました

理工学部機械工学系?本田康裕教授の最終講義「国士舘大学における学生フォーミュラ教育活動と自動車工学教育」が、2月8日に世田谷キャンパス7号館2階7201教室で行われ、学生、教員、卒業生ら約50人が聴講しました。

本田教授はまず、入職当時から若林克彦本学名誉教授と共に取り組んできた学生フォーミュラの活動について振り返りました。アメリカ大会参戦や日本大会上位入賞などの活躍の歴史と、約10年ぶりの参加となった今年度の学生たちの奮闘ぶりを紹介し、「毎年変わるルールブックを翻訳するところから始まり、資金調達、設計、製作すべてを学生のみで行う。学生時代のほぼすべての時間を費やすといってもいいほどだが、この実体験を通してものを作ることのできる技術者になっていく。技術面だけでなく、スポンサー企業とのやり取りや他大学の学生たちとのつながりなど、ここで得たものが社会に出た時に自分の武器になることを実感できるだろう」と、本活動の意義を熱く語りました。

次に、専門分野である往復動内燃機関(レシプロエンジン)と振動低減の役割をもつダンパ(動吸振器)について、大学時代の恩師との出会いや実験とデータ解析に没頭した学生時代の話、教員として学生たちに伝えてきたことを紹介しました。「振動音に蓋をするのではなく、元から絶つ、絶てないなら半減させるにはどうしたら良いかと研究を重ねてきた。数学を勉強としてみるだけでなく、実際に使えるようにすることが大切。学生たちには理論と実践を組み合わせ豊かな発想力を発揮してほしい」と話しました。
本田教授は今後について「EV車であっても機械が動く時には必ず振動が生み出される。今後もライフワークとして取り組んでいきたい」と締めくくり、教壇を降りました。

会場には、学生フォーミュラ活動などで親交のあった企業?団体の関係者らのほか、学生時代をフォーミュラ製作に掲げた卒業生らも集まりました。講義を終えた本田教授に花束が贈られ、参加者が大きな拍手で35年間の労をねぎらいました。

最終講義の後は1号館地下1階で送る会が催されたほか、今年度製作された車両の前で卒業生らが学生時代の思い出話に花を咲かせながら交流する姿がみられました。

講演する本田教授
会場の様子
今年度の学生フォーミュラメンバーである本田研究室の卒業研究生と本学モビリティクラブの学生を紹介する本田教授
在学時代のパネルをもって記念撮影する卒業生ら
車両を前に談笑する学生と卒業生