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2024.08.27

中学?高校生への法教育を法学部がサポートしました

8月1日から6日にかけて、一般社団法人司法教育支援協会(千代田区)主催、法務省共催の中学?高校生を対象とした「夏休み特別企画 刑事司法探求プログラム」が実施され、8月5?6日開催の模擬裁判において本学世田谷キャンパス34号館の模擬法廷教室を施設提供し、吉開多一教授指導のもと、吉開ゼミおよび刑事学研究会に所属する学生11人が運営をサポートしました。

参加した中高生は初日、霞が関の東京地方裁判所で実際の裁判を傍聴したあと検察庁を訪問し、現役検察官の話を聞いたり庁内を見学しました。続けて「刑事司法」に関わるさまざまな分野の専門家が講義した後に、さまざまな職種の専門家を交えて少人数で座談会を実施しました。

2日目は、法務省において、裁判官?検察官の経験がある弁護士を含む現役弁護士から直接指導を受け、模擬裁判の準備をした上、3日目あるいは4日目に、本学世田谷キャンパス34号館の模擬法廷教室で生徒らが検察官?弁護人?裁判官?裁判員になりきって、現役の裁判官による指導のもと審理?評議に参加しました。被告人や被害者、目撃者役などを本学学生や現役弁護士が担当し、検察官?弁護人役の中学?高校生を現役弁護士が指導するという、豪華な模擬法廷となりました。模擬裁判の様子は、複数のテレビ局および新聞社が取材し、ニュースとして報道されました。

被告人役として模擬裁判に立った岡田太陽さん(法3年)は、「被告人として法廷に立った時、中高生の質問がとても的確でどのように答えたら良いか迷う場面がいくつもあった。卒業後は警察官を志望しており、法廷とは遠い存在と思われるかもしれないが、裁判で争われるための証拠にまず立ち会うのは警察。今回、法廷に立ちあらためて警察官の重要性、正しい証拠や事実をより多く集める事が大事であるとわかった」と述べました。

今回参加した中高生は、2日間で65名にのぼりましたが、「質問に対して想定外の答えがあり戸惑ったが、とても良い経験になった」「本当にその判決が正しいかも答えがわからない中で、被告の人生を左右してしまうのだと思うと、その怖さと責任の重みを感じた」などと話していました。

同協会は、法曹界の志願者が減るなか、司法の担い手や法務の知見を有する人材を育成することを目的に昨年1月に設立され、若い世代が司法の世界を知る機会を提供しています。

8月5日開催

8月6日開催

吉開ゼミに所属する学生が被告人役を演じた
運営のサポートに入る吉開ゼミ所属学生
参加者からの質疑応答に応じる吉開教授