文学部地理学校教室案内 電子カタログ
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永井 麻由佳 さん【学部2012年卒】株式会社 東京地図研究社 大学時代は地形学のゼミに所属し、山地の地形について研究しました。何度も現地に足を運びデータを集め、調査結果を地形図に書き込んでいくうちに明らかになる事柄から、自分なりの仮説を立てて証明するための道筋を立てていく、論理的思考を身に付けることができました。 大学で学んだことを活かせればと地図調整の仕事に就きましたが、地図屋の仕事は地図を作ることだけではありません。地図に収録される情報を調査することも重要な仕事です。必要なデータの収集、求められている結果を出すための分析?見せ方のノウハウは大学時代の経験で蓄積され、業務に役立っていると感じています。 地理学を勉強すると、地形と植生の関係、地域によって異なる町並みや交通、その地に住む人の考え方や食べ物など、全て理由があるということを考えさせられます。普段の生活はもちろん、旅行先で見る景色も、これまでより刺激的で興味深いものになるはずです。先輩からのメッセージ鈴木 一明 さん【学部2013年卒】北海道旅客鉄道 株式会社 大学時代は商業地理学の分野で商店街について研究しました。商店街の各店舗に調査票を配布し、各店舗の現状について調査しつつ統計データや住宅地図等を活用し、商店街の現状や店舗の変化について考察しました。印象的な授業として毎年野外実習があり、机上の勉強では得られないことを学ぶことができます。なかでも3年生の時に愛媛県で行った地理学野外実習Cでは地方都市の商店街の現状を自分の目で確認しながら勉強することができ、卒業論文作成へのステップにすることも出来ました。また、将来を見据えて資格取得にも力を注ぎ、現在の仕事でも活かせる総合旅行業務取扱管理者の資格を取得しました。 現在はJR北海道で駅員として働いています。幼い頃から鉄道会社で働くことが夢だったため、夢を叶えたこととお客様の暮らしや旅行の一部を支える1人としてやりがいをもって業務を行っています?お客様から「丁寧にありがとう?」と言っていただけるのが嬉しく、今は出札業務と改札業務をこなしながら、駅の裏方の仕事もしています。大学生活では様々なことに挑戦できます。その1つに地理学は自分がやりたいことに挑戦できる学問だと思います。大学4年間で色々なことに挑戦し充実した大学生活を過ごして下さい。藤田 泰文さん【学部2006年卒,大学院2008年修了】近畿実測 株式会社 建設コンサルタント企業で働いています。主な業務内容は、地形や周辺環境を調査して、管理手法を提案することです。建設コンサルタントというと、建設現場に行くというイメージがあるかもしれませんが、実際の現場は、発電プラントがあれば河川もある、森林もあるし災害現場にも行きます。学生?院生時代に先生に同行した植生調査は、今の現場と同じ環境だったので、すぐに業務に慣れることが出来ました。また、UAVやTLSを使った3次元測量を行う災害復旧の業務では、大学院で習得したGISやリモートセンシングの解析能力?測量技術が、そのまま直結しています。さらに、地理学の強みでもある多角的な視点は、様々な現場に即応できる適応能力となって、私を助けてくれています。これから技術者を目指すなら、大学院進学も視野に入れて研究に没頭するのも悪くはないでしょう。授業で感じる好奇心は、将来の職業に直結します。好奇心を感じたら迷わず進んで下さい。それが、あなたの天職です。川村 尚子 さん【学部2014年卒】株式会社 JTB首都圏 大学時代の一番の思い出は、地理学野外実習Cを通じて貴重な経験が出来たことです。スキー場に関する研究をしていたため、慣れない土地での資料収集や聞き取り調査にはとても苦労しました。しかし現地で出会った方々とお話をしたり、地域独特の雰囲気を味わったり、美味しい特産品をいただいたり… 実際に訪れることで得られたことがたくさんありました。 現在は旅行会社で働いています。お客様に観光地の魅力を伝えるためには、自分の目で見て体験した情報がとても重要です。そのため大学時代の巡検で得た情報は、仕事をする上での貴重な財産となっています。 地理?環境で学ぶことで、感性が豊かになり自分自身を大きく成長させることができると思います。これからの大学生活では様々な事に興味をもって挑戦してみてください。そこで得たものはきっと自分だけの宝になるはずです!岩崎 慶太 さん【学部2009年卒,大学院2011年修了】地球温暖化防止全国ネット 大学では植生地理学を専門とし、太平洋沿岸部の照葉樹林帯を対象に、主要構成種の分布と環境要因との関係について研究していました。植生地理学に出会い、これだ!と思える研究テーマを見つけてからというもの、毎日の勉強が楽しくてしかたなくなったのをよく覚えています。また、日々、雑木林に分け入って、泥だらけになりながら現地調査を行ったのは良い思い出です。このような自然を相手にした研究を通じて、環境保全の重要性を強く認識した結果、「環境保全に携わる仕事がしたい」と考えるようになりました。 現在は、地域で地球温暖化防止活動を実施する団体等に対し、その活動の支援を行っている「一般社団法人地球温暖化防止全国ネット」で働いています。その中で私は、環境省が推進している、家庭から排出されるCO2の削減を目的とした、「家庭エコ診断制度」の運営に携わっています。大変なことも多々ありますが、社会に貢献できる、とてもやりがいのある仕事です。 大学時代、ここまで熱中できるものに出会えたのは、とても幸運なことでした。ぜひ皆さんも何か熱中できることを見つけてください。国士舘大学の地理学教室では、きっとそれが見つけられると思います。18Job hunting / Graduate school

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