文学部地理学校教室案内 電子カタログ
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横浜市立大学文理学部文科卒業。明治大学大学院文学研究科地理学専攻。広島大学文学部助手を経て、2001年より国士舘大学文学部教員。教授。博士(地理学)。主な著書に『サービス経済化時代の地域構造』(日本経済評論社)、『スイスの謎:経済の空間的秩序』(春風社)など。趣味は登山ですが、最近はあまり「激しい」のには行けてません。旅行も趣味と言えますが、いろいろ見に行くのではなく、同じところに「停滞」するのが好きで、夏に北海道(中標津、西興部)に1週間前後「移住」したりしています。スイスにも1年住みました(これは仕事ですが:笑)。写真:スイス?アイガー北壁を望む加藤研究室加藤 幸治 教授 KATO Koji 専門は経済地理学です。経済地理学とは何かというのを真面目に説明しようとすると、定説がないので困るところがあるのですが、経済活動の地理的?空間的展開に関する研究をする分野だと言えます。企業や産業の立地や、労働力の分布など、経済活動の主体の「立地」とそれがもたらす影響や結果などについて明らかにする学問です。 私自身はサービス業を主たる対象としていますので、産業といっても病院?医療サービス、教育なども対象になります。ゼミの学生の中には、マンガ喫茶やネイルサロン、スーパー銭湯やファミリーレストランの立地展開とその要因などを、卒論のテーマにした人もいます。これらの存立には「集客」が関係するのは言うまでもありません。では病院などはどうなる?というようなことを考えることの応用から、最近はドクターヘリに関する研究などもしています。 一見、関係ないものに見えますが、立地を支える規模、その背景としての「集客」圏の範囲とその限界を決める時間?距離との関係、その結果としての人口の集中?集積など経済地理学的な見方?考え方は共通するのが面白いところです。国士舘大学文学部史学地理学科地理学専攻卒業、明治大学大学院文学研究科地理学専攻、東北大学大学院理学研究科地学専攻、博士(理学)。信州大学山岳科学総合研究所研究員などを経て、2018年より国士舘大学文学部教員。准教授。主な業績に『山に学ぶ(分担執筆)』『新?秋山紀行(分担執筆)』など。佐々木研究室佐々木 明彦 准教授 SASAKI Akihiko 山地の景観の形成メカニズムやその背後にある自然環境の変遷について研究しています。私の研究のそもそもの基礎になっているのは地形学です。地形学は地表面がどのようなかたちになっているのか、なぜそのようなかたちになっていて、それはいつどのようにつくられてきたのか、そこではいま何が起きていて、将来どうなっていくのか、ということを明らかにする学問です。学生の頃は山地の地形がいつどのようにしてつくられてきたかをテーマに研究していました。山地は平地より低温でたくさんの積雪がありますが、そのような中でも植物が生育し、土壌が生成し、自然環境は様々な顔を見せます。そこで、地形だけではなく、植生や土壌、気候、雪などが一体となってつくりだす自然景観の成り立ちを明らかにすることに興味が移りました。ひとつのことが解るとまた別の課題が出てきてしまい、複雑に関連する現象を紐解いていく楽しさがそこにはあります。山への興味は尽きることがありません。 ゼミの学生は、都市の気候や山間地の積雪?融雪、植物季節と気候との関係などをテーマにして、野外観測にもとづく気候学的な研究を行ったり、山地?丘陵地での山崩れや平野の洪水など地形学にもとづいた防災関連の研究を行っています。現在、私は北海道の大雪山や北アルプス、南アルプスなどの高い山の上で研究をしていますが、学生のみなさんは、山の上にはなかなか登ってきてくれませんね(笑)。渓流釣りが好きで山に分け入るようになったのが山を好きになるきっかけでした。その好きな山を研究の対象にできたことは幸せだったかもしれませんが、趣味で山を登ることはすっかりなくなってしまいました。その代わり、最近はまた趣味で釣りをするようになりました。写真はアラスカの湖でのひとコマ。16Laboratory

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