文学部地理学校教室案内 電子カタログ
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法政大学大学院人文科学研究科。博士(理学;東京都立大学)。国士舘大学講師(1988年)、助教授を経て教授。主な著書に『リモートセンシングデータ解析の基礎』、『熱い自然(共編著)』など。論文に「The decline of coral reef conditions caused by extensive land modification:a case study of the Shiraho area on Ishigaki Island, Okinawa, Japan」など。望遠鏡を組み立てて星見をしたり、部屋にこもってウヰスケをちびりながら聴き唸るJAZZが趣味です。名古屋大学大学院文学研究科。博士(地理学)。1992年名古屋大学文学部助手。93年国士舘大学教養部講師。96年文学部に移り、98年助教授、2006 年教授となり現在に至る。共著書として『図説名古屋圏』、『近代日本の地域形成』など。趣味は男声合唱。学生時代に4年間活動し、その後OB会の運営に携わった。近年はOB合唱団に参加し、先頃30年ぶりにステージに立った。仲間と気持ちを合わせて、声を揃えて精一杯歌えるのが快感である。長谷川研究室長谷川 均 教授 HASEGAWA Hitoshi岡島研究室岡島 建 教授 OKAJIMA Ken 私は大学生になって初めて地理にめざめました。特に地理学に興味があって地理学科へ進学したわけではなく、滑り止めを一つくらい用意しろと、友達がくれた大学の願書セットにあった地理学科を受験したらそこしか合格しなかったという次第でした。地理学科を選んだのは、予備校時代に選択した地理が、全国模試で何番目という具合に抜群にできたからです。地名物産地理の成績が良かったからといって、大学で初めて学ぶ地理学が面白いわけもなく先生方の講義はつまらないし、魅力のある学問には思えませんでした。 でも、あるとき、地形図を眺めていたら突然地形が三次元で浮かび上がってきました。高校時代の山登りで見た越後三山の山容、東京の坂の上がり下り、線路のカーブ、風の動きにも意味があることに気がつきました。身の回りの全てが地理学と関わってできているじゃないかと…。こんな面白い世界があると気がついたのはラッキーでした。日々出会う新しいものが研究になり、のめり込んでしまいます。次から次へと登場する新しいものに目が奪われる毎日が楽しい。サンゴ礁を潜り中東の景観を愛で、無人飛行機を飛ばして測量用の写真を撮る。地理学は素敵だ。 私たちが生活してきた地域?景観を歴史地理学的に見てみよう。身近な地域にはたいがい川が流れている。川沿いには道が通じている。川沿いの道を行くと、ときおり集落がある。集落の周囲には農地が広がり、林野や池沼も見られる。川の合流点には、やや大きめの集落があり、古い町並みが残っている。商家が軒を並べ、蔵をもつ家も多い。川には物を運ぶ船が通っていて、集落には荷揚げ場があった。そこは流域の要となる物資の集散地であり、地域の中心地として商業が発達していた。そこには、やがて鉄道が通じ、駅が開設された。鉄道の開通は、人や物資の往来をますます盛んにした。そうして次第に、人口や機能集積が高まり、都市となり、交通の要衝として発達していく。このような歴史的町並みや都市の形成過程、交通の発達と地域の変遷について調べてみよう。歴史的町並み?景観の現代における活用と人々のくらしを学ぼう。14Laboratory

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